神格
エロス
別名: Ἔρος
欲望の神――そして力。サッフォーの詩では、肉体を捉える外なる力である。ほかの断片では「肢をほどく者」「甘く苦きもの」。
読解の注記
- 第二巻断片 §47 エロス
欲望は「今度はまた」(δαὖτε)やって来る——一度きりでは訪れない神のための、サッポーの署名というべき副詞——そして天候を身体として持つ。山を下って樫の木々に落ちかかる風、その力は揺さぶられるものによって測られる。
- 大いなる詩篇 §16 エロス
神格化された欲望——サッポーにあっては、人を撓め、引き連れてゆく外からの力。コクスの印刷本文のこの箇所の語は損なわれており、この訳は校訂者の明白な趣意に従う(巻頭注を見よ)。
- 巻不詳の断片、エピグラムと真偽未詳作を添えて §130 エロス
神としての欲望——サッポーにとっては外からやって来て、入り込んだ身体を揺さぶる力。彼女の造語「甘く苦い」と異名「肢体をほどく者」は、ともにこの断片に生きている。